「自賠責はどこで加入するのが良いのか?」「任意保険で十分ではないか」「自賠責に加入すれば任意保険は不要か?」という方はいらっしゃるのではないでしょうか?
自動車を購入する際には、自賠責は同時に加入することになるため、気にしないと思います。しかし、個人間の売買であったり、譲渡された場合は自ら加入手続きが必要となるため迷う方がいる状況です。
本記事では、自賠責保険についての基本情報などをお伝えします。自賠責の加入への疑問を払しょくしたい方は、ぜひ最後までお読みください。
自賠責とは
自賠責とは、自動車損害賠償責任保険(または自動車損害賠償責任共済)の略で自動車の保険です。自動車(バイクも含む)の所有者には加入義務がある強制保険で、未加入で公道を運転すると違法になります。
自動車保険と言えば、任意保険の方がCMなどの広告が良く見られるため、自賠責は認識が低くなる人はいますが、任意保険とは別モノなため、任意保険は自賠責の代わりにはなりません。同じ自動車の保険ではありますが、公道を走行する以上は加入するしか選択肢はないものです。
自賠責の補償内容
自賠責の補償内容は、事故発生時の相手のけがに対して補償のみで、物損やこちら側のけがなどは対象外です。また、無責事故となった場合は、自賠責保険金は支払いされません。
具体的には事故による相手の「傷害」「死亡」「後遺障害」「死亡に至るまでの傷害」が対象となり、支払われる保険金も限度額が決まっています。
- 傷害:被害者1名につき120万円限度
- 死亡:被害者1名につき3000万円限度
- 後遺障害:被害者1名につき4000万円限度
任意保険は自賠責で足りなかった分を補償するようになります。
自賠責の保険期間
自賠責は、普通自動車や軽自動車、250cc超のバイクは車検と同時に更新するため、車検に合わせて保険期間を設定します。設定は1ヶ月単位となり、最短1ヶ月、最長37ヶ月で契約可能です。そして、車検が不要な250cc以下のバイクや原付は、最短12ヶ月で最長60ヶ月です。共通して、長期契約の方が保険料は安くなります。
車検が必要な自動車に対して自賠責の保険期間が1ヶ月で設定するケースは、車検が切れた車両を仮ナンバーを取得して一時的に運転する時などが該当します。
自賠責の加入場所
基本的に車両の取得時に販売店や整備工場で加入しますが、損害保険会社の窓口などでも加入可能です。また、250㏄以下のバイクはコンビニでも可能となっています。
インターネットの自動車保険はありますが、Web上の手続きのみで自賠責の加入手続きが完了する保険会社は現状ありません。また、バイクの場合もステッカーが必要となるため、申込手続が完了してもステッカーの到着を待つことになるため、手続して直ぐに公道で運転できるわけではありません。
自賠責の保険料
自賠責は任意保険とは異なり、加入する保険会社によって保険料は変わりません。保険料に影響するのは自動車の車種(自家用自動車や軽自動車など)やバイクの場合は軽二輪か原付か、さらに本土以外の沖縄県や離島の場合も違いがあります。
任意保険と同じ保険会社で加入しても、割引などはありません。JA共済には割引があるようですが、任意保険の対人賠償の掛け金に対してであって、自賠責の保険料が安くなっているわけではないようです。
自賠責の任意保険への影響
もし自賠責に加入していない場合に事故を起こし、任意保険だけ加入していたら、本来自賠責で補償される範囲については任意保険からは保険金が支払われません。そして、その支払いが完了するまで、保険会社が相手と交渉をすることもないようです。
また任意保険に加入すると、保険会社間で情報の交換をしますが、自賠責の加入状況を調べるわけではないため、任意保険を契約した会社に他社での自賠責の加入状況を問い合わせてもわかりません。そのため事故発生時に、自賠責に未加入だった場合、任意保険に加入したときに教えてくれなかったという言い分は意味がありません。
自賠責の解約
自賠責は車両を廃車にするのであれば解約可能です。しかし、売却や譲渡では解約することはできません。任意保険は契約者に対しての契約であるため車両の売却や譲渡でも解約できますが、自賠責は車両に対しての契約となるため、廃車以外では解約はできないようになっています。
解約による払い戻しは残りの保険期間が1ヶ月以上あることが条件で、残りの保険期間に応じて払い戻し金が発生します。また、売却においては売却先によっては残りの保険期間に応じて査定に加算されることがありますが、残りの保険期間が2ヶ月以下の場合は加算されないこともあるようです。
自賠責に未加入ということは違法
自賠責は車検に合わせるため、車検を忘れていなければ一緒に更新し、また更新されていなければ警告ハガキなどが送付されてくるので、無保険になることはあまりありません。しかし、何かしらの事情で無保険になっていた場合にそのまま公道を運転すると違法となるため罰則があります。
たとえ事故を起こさなくても、自賠責保険(共済)に未加入で運行した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金、自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。 また無保険での運転は交通違反となり違反点数6点が付され、即座に免許停止処分となります。
自賠責は車両を運転するなら忘れてはならないモノ
自賠責の未加入は、公道を走行するだけで罰則がある違法なことです。車検を通すためにも必要となるので忘れることはありませんが、車検と同じように後回しにしてうっかり期限切れということはあります。
保険はもしもの時に備えたもので、相手がいる事故に遭う確率はとても低いため任意保険のように、必須ではないと考える方はいるかもしれませんが、自賠責はもしもの時などは関係なく公道を走るなら必須なものです。そのため、車両が同一なら、沖縄や離島以外なら保険料も変わらず、補償内容も選定の必要がないため、車両を取得したらしっかりと加入しましょう。
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